徳島県産材について

県産材利用の目的と現実

県産材の生産・流通状況


県産材を使いたくても手に入らないのではとか、外材と比べ値段が高くて使えないといった声も聞かれます。
林業生産や木材流通の状況を正しく認識し、外材と比べて決して値段が高いものではないことを理解し、利用に努めてください。



県産材生産量

昭和35年の「丸太の輸入自由化」、昭和39年の「木材全品目の輸入自由化」の決定、
その後の円高による安い輸入材の台頭などを受け、徳島県でも生産量の減少傾向が続いています。
自給率が5割を割り込んだ昭和45年と比較して、県産材の生産量は約3分の1の水準です。
しかしここ5年は、機械化の進展などにより増加に転じています。
「次世代林業プロジェクト」が目指す10年後の生産倍増は、ちょうど昭和50年頃の生産水準に戻そうとする試みです。

県産材素材(丸太)生産量の推移

木材価格

国産材が高いといったイメージは、かつてのものです。ピーク時の昭和55年と比べ、
現在の価格は3割の水準にまで低迷しています。輸入が自由化された結果、国産材価格は国際価格の水準となり、
今後も大きな価格変動はないものと予想されています。

木材卸売価格の推移

木材流通状況 (平成22年度)

徳島は、林業よりも木材産業の生産力が高い県で、原材料の大半を他県材や輸入材に頼っています。
A級材は製材工場に、B級材は合板工場、C級材はチップにしてMDF工場へと受皿に恵まれた環境にあることから、
県産材の増産が急がれています。製品に加工された木材は、県内が4割、県外に6割出荷されていますが、
他県や輸入製品との競合が激しく、消費拡大も課題となっています。

木材流通状況

公共部門での利用状況

県内で消費される県産材の85%強は、個人住宅を中心とする民間分野です。
一方、公共建築物や土木事業といった公共部門で利用される県産材は、割合は少ないものの増加傾向にあります。
公共分野における利用量は、平成16年度と平成22年度の比較では56%増加しており、
その利用の内訳は、土木事業:建築物 = 6:4となっています。県産材の消費拡大の牽引役として、
現在、公共部門での利用がますます強く求められています。

徳島県内の公共事業における木材利用実績 公共事業における利用分野別の木材利用実績 公共施設(こども園)木造土木工事(木製ガードレール)

写真左:公共施設(こども園) 写真右:木造土木工事(木製ガードレール)

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